★ 第11回  ★


◎京都国立博物館蔵 山水屏風◎ 京博のHPへ
◎『白氏文集』巻第16、律詩「香鑪峰下新卜山居、草堂初成、偶題東壁 五首」第一首◎
中唐 劉禹錫の二首の絶句

 臾令楼中初見時   臾令楼の中初めて見し時
 武昌春柳似腰支    武昌の春の柳は腰支に似たり
 相逢相失両如夢    相逢ふしも相失ふしも両ら夢の如し
 為雨為雲今不知    雨と為り雲と為りにけむ今は知らず

 鄂渚濛濛煙雨微    鄂(がく)渚濛濛として煙雨微なり
  女郎魂逐暮雲帰    女郎の魂暮雲を逐うて帰る
 只応長在漢陽渡    只応長く漢陽の渡りに在るべし
 化作鴛鴦一雙飛    化して鴛鴦と作り一雙に飛ばむ


  和劉郎中傷鄂姫2552(劉郎中の鄂姫を傷むに和す 白楽天  

  不独君嗟我亦嗟   独り君の嗟くのみにあらず我亦嗟く
  西風北雪殺南花    西風北雪 南花を殺(か)らす
 不知月夜魂帰処    知らず月夜 魂の帰る処
 鸚鵡州頭第幾家    鸚鵡州 頭第 幾家なるを